自己解明 section2 〜人間の鮮度を保つ〜  2008




















発泡スチロール サランラップ 自分









 私は人間だ。

 人間は人の間で生きている。



 家族、友達,恋人,先輩、後輩、先生,生徒、上司,部下、店員、自分と合う人、

合わない人、好きな人、旅先で出会った人……。

 人間は人と交わる。




 人間は交わり方を習得していく。大人になるにつれて。

 好きだ。嫌いだ。好かれたい。大切。どうでもいい。ほっといてくれ。

 人間は笑う、怒る、泣く、叫ぶ。

 たくさんの顔。たくさんの声。たくさんの意味。一人一人が持っている。



 人は他人との間に幕を張る。フィルターのような。

 時に壁にもなりうる。時にみえるかみえないかの薄いものだったりする。仮面

までもかぶることがある。


 ……なぜ?




 人は何人かの自分を持つ。





 私は、人は人を嫌っては生きていけないと信じている。
 





 
 私は私が大切だ。綺麗ごと抜きにして。自分が自分で常にあってほしいと願う。

 とても不安である。ユラユラとしている。




 私は私の鮮度を維持していくために毎日を生きる。



 ………生きている…………。